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Franz Haas

フランツ・ハース

クラフトマンシップの継承と更なる進化を目指して

生産者画像 生産者画像 生産者画像 地域とカンティーナの歴史

トレンティーノ・アルト・アディジェのワイン造りは長く協同組合が牽引してきた。そんな中でハースは1880年からエステートワインの製造を開始した先駆者。2022年2月に飛び込んできたあまりにもショッキングなハースの訃報。これまで行ってきた10年先を見据えた大いなる決断。例えばDOC規定にとらわれず温暖化対策として標高の高い新たな畑を購入し先行投資を行ったり、後述のスティル・ヴァン社のスクリューキャップの採用など数えきれない。代々長男がフランツの名を継承し当主を担ってきた同社のしきたりにのっとり息子が8代目としてその名を継ぐこととなった。彼は10年前からイタリアとオーストラリアで年に二度収穫と醸造を行い研鑽を積んできた。父の足跡であるワールドクラスのピノ・ネーロ造りや多くの個性豊かなワイン造りを継承発展していくことと思われる。

葡萄畑

現在40haの自社畑と20haの借用地で葡萄園を耕作。1980年代には既に多産型のペルゴラから収量の管理を行い易いグイヨに変更するなど葡萄品質の向上に早くから取り組んできた。近年の温暖化に対応すべくピノの栽培の為に冷涼な気候を求め、より標高の高い場所に新たな畑を順次購入してきた。最近購入したアルディーノの畑は現在のDOC規定では認められていない標高1,150mに葡萄畑を購入して先を見据えた対策を行っている。点在する葡萄畑の土壌はこの地らしく班岩や石灰岩が複雑に入り組む粘土質で複雑に入り組んでいる。場所によって砂質の含有する比率も大きく異なり、多品種の栽培を可能にしている。

醸造

品種個性の尊重と畑での仕事をワインに反映させることに重きを置き近代的な醸造設備を活用している。酵母は一部の白ワインを除き天然酵母を選択。赤ワインの発酵にはすべて開放槽を使用している点が興味深い。長きに亘り一緒に造り上げてきたスタッフの力により細分化した醸造や分析が下支えし酒質の安定に寄与している。
約20年もの間悩んだ問題があった。天然コルクの使用に対する疑念。今のコルクは過去の品質を担保しておらず少なからず消費者に真の姿を届けていない状況に陥っている。今後も世界的な瓶詰ワインの増加に対し、コルクの成長の遅さを鑑みて、96年以降、世界中の優良生産者と情報の交換しクロスヴィンテージで幾多の実験と試飲を繰り返した。その結果の変質要因の排除を最重視し、すべてのワインでフランス・スティルヴァン社のスクリュー・キャップへの変更を選択した。

ワイン

アルト・アディジェの品種別で白ワインがピノ・グリージョ、ピノ・ビアンコ、ゲヴュルツトラミネール、赤がラグレイン、ピノ・ネーロ3種。希少なデザートワイン、モスカート・ローザを生産。ブレンドのキュヴェは2種類で赤のイスタンテ(カベルネ+メルロー)白のマンナ(ソーヴィニヨン+シャルドネ+リースリング+トラミネール+ケルナー)で高い人気を誇る。また、娘の名前を冠したソフィーのレンジは親しみやすいチャーミングな味わいのIGTドロミティ規格でリリースされている。

ワイナリー住所

Via Villa, 6 - 39040 Montagna - Bolzano

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