Ermes Pavese
エルメス・パヴェーゼ
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地域とカンティーナの歴史
モンブランの麓、標高900メートルを越える場所に広がる葡萄畑は、ヨーロッパで最も高い海抜に位置する葡萄産地ブラン・ドゥ・モルジェ・エ・ドゥ・ラ・サルに立つと、ルイージ・ヴェロネッリが語った『イタリアワイン文化上最も失ってはならないもの』と評したこともうなづける。人の進入を防ぐかのような迫りくるアルプスの山肌、そこに切り開かれた段々畑とその石垣。総ては大自然との格闘の末生まれた葡萄栽培とワインへの想いの結晶といえよう。
現在所有する畑は5ha。葡萄は総てプリエ・ブランを栽培している。この地はその冷涼な気候ゆえ地表から50cmの低さで仕立てられたペルゴラで整枝されている。これは地熱の輻射熱を利用して完熟させる為の工夫とのこと。 カンティーナは非常にシンプルな構造。発酵槽並びに樽の保管庫総て地下に位置し年間安定した温度、湿度を保っている。また、小型のステンレスタンクを所有することで、より細分化した発酵や仕込が可能となっている。樽はアリエ産のバリックをミディアム・ローストし3年使用する。ナタンにのみ使用されているが、決して出過ぎることなく清涼感とピュアな果実味を重視して仕上げられる。 ワイン5種類のワインを現在生産。ベースとなるブラン・ドゥ・モルジェ・エ・ドゥ・ラ・サルはシンプルにステンレスのみで仕上げられ、年産27,000本造られる。息子の名前を冠したナタン・ブラン・ドゥ・モルジェ・エ・ドゥ・ラ・サルは発酵と12ヶ月のバリック熟成を経てリリースされる。年産本数は2,000本のみ。また娘の名前を冠した二二ーヴェ・ヴィーノ・ダ・ウーヴァ・ストゥラマトゥーラは、12月まで収穫を伸ばすことで氷結させた葡萄で糖度を上げて造られるデザートワインで、年産600本限り。高い標高のおかげで甘さの中にきれいな酸味も共存している。これ以外に日本未輸入ながら瓶内二次発酵のパドゼとマグナムしか造らない単一畑で生まれるレ・セッテ・スカリナーテを生産。輸出はスイスとフランスに少量のみでほぼ地元消費されている。 ワイナリー住所 |
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